情報化社会と言われる現在
その根幹を支えている技術は一体なんなのか
AIはどのようにして学習しているのか
これらのことについて答えられますか??
普段、目にしているものでもその中身について知らないことが多いと思います。
今回は、ちょっと知っとくと得をするようなことを書いてきたいと思います。
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統計学の活躍
あなたは、統計学というのは聞いたことがありますか??
統計学というのは、Wikipedia|統計学 によると
統計学(とうけいがく、英: statistics)とは、統計に関する研究を行う学問である。経験的に得られたバラツキのあるデータから、応用数学の手法を用いて数値上の性質や規則性あるいは不規則性を見いだす。統計的手法は、実験計画、データの要約や解釈を行う上での根拠を提供するため、幅広い分野で応用されている。
と書かれています。
小難しい言葉が並べられていますが、簡単に言うと
高1で習う数Aの確率と数1のデータの分析を、より詳しくする感じです。
(数Aについての詳しい記事をこちらから⇒【高校数学の裏ボス?】数Aの恐ろしさと活躍)
統計学は、現在いろんなところで活躍しています。
今回は、選挙の当確の仕組みや迷惑メールにの振り分け、株の投資リスクについて紹介していきます。
以下からは、Newton 別冊 統計と確率
を参考にさせて頂いています。
選挙の当確は正しいのか
選挙の日に流れる当確速報
皆さんは一度は疑問におもったことはありませんか??

「なぜ、全部開票していないのに結果がわかるの?」
実はそれには、統計学が関連しています。
そもそも、選挙というのはどのように決まるのでしょうか?
選挙は国会議員を選ぶもので、多数決のシステムを採用しています。
この多数決というシステムにより、選挙の当確というのは予測されます。
厳密にいうと、統計学ではなく標本調査を基にして当確は発表されます。
選挙時に、報道機関は出口調査を行ない結果を集計、それと事前に行なわれた世論調査から標本を調査し当確というのは発表されます。
では、たまに見る開票率0%で当確というのは正しいのでしょうか。
もちろん、0%というのは統計学上正しくありません。
ただ、候補者の間で圧倒的な差がある場合には、出口調査などから結果が分かるのでしょう。
統計学上で、確実に正しいと言える開票率はどのくらいなのでしょか。
95%の確からしさで計算すると、それは80%であることが知られています。
どの場合でも、開票率を80%超えると当確は確実なものとなります。
もっと差がある場合では、より少ない開票率で判断ができるでしょう。
つまり、選挙の当確というのは本来なら開票率が80%で分かるのですが、いろいろな要因から
例えば、出口調査や世論調査、2大政党に所属しているかどうかなどから、
経験的に当確というのは発表されていると言えるでしょう。
【番外編】あなたは、選挙に関する2つの法則について知っていますか??
①デュヴァルジュの法則・・・選挙を重ねるごとに、有力な候補者が定数+1人に近づくこと
ゲーム理論を用いて、証明可能な法則
②三乗比の法則・・・ある2つの政党間で議員数の比は得票数の比を3乗した数の比に近くなること
経験則からの法則
2つの法則を知ってるひとは博識かもしれませんね
迷惑メールの振り分け
今の時代で使わない人はいないであろう、電子メールソフト
それらに事前に搭載されている、迷惑メール自動振り分け機能はどのような仕組みなのでしょうか
その機能は、
『あるメールに決まった文言があるとそれは、迷惑メールである確率が高い』というのを使っています。
そして、その文言の確率を調べるときに統計学は使われています。
そこではベイズの定理というのを使用して、その確率は調べられます。
ベイズの定理については、こちらに詳しくあるのでご覧下さい。
メールソフトでは、ベイズの定理を使用して、学習をし
ユーザビリティ向上のために迷惑メールを自動的に振り分けてくれています。
株の投資リスクがわかる標準偏差
高校生なら、標準偏差という言葉が聞いたことがあると思います。
そして、その時に一体こんなのはどこで使うのかと思ったことがあるでしょう。
標準偏差は、簡単にいうとデータのばらつきを教えてくれる指標です。
標準偏差が大きいと、そのデータにはばらつきが大きいと言えます。
データのばらつきを知ることに意味があるのです。
株について見ていきましょう。
株を買う前に、どれだけこの株の株価は上昇するのだろうか、またどのくらい減少するリスクがあるのだろうかと考えるのが普通でしょう。
株価の増減については、平均変化率というものを見ます。
平均変化率というのは、過去5年間での一株の変化率の平均を計算するものです。
もちろん、平均変化率が高い株を買うべきなのでしょうが、リスクはどのくらいあるのかも考えなければなりません。
そこで、変化率についてのデータを集め標準偏差を計算します。
標準偏差が大きい場合だと、変化率にばらつきがあり、不安定な株と言えます。
また、標準偏差が小さいと、安定してる株だと言えるでしょう。
つまり、標準偏差というものをつかうことにより、
リスクというものを定量化できるのです。
統計学は、まさに現代の学問と言って良いほど多くの場面で使われています。
たかが、データといっているようでは時代錯誤な人間となってしまうでしょう。。
整数の活躍
続いては、整数
整数と聞くと、かの定理「フェルマーの最終定理」が思い出されます。
整数というのは、数字自体について考えるため、多くの数学者が虜になってきました。
数字が持つ不思議な力に、一部の数学者は研究を止めることもありました。
日の目を見なかった整数
整数という分野は、微積や三角関数と比べると実用するには難しかったため、あまり知られた分野ではありませんでした。
一部の数学者の間だけで、研究されていました。
しかし、技術が発展していくにつれ、
整数の不思議な力に目が向けられてきたのです。
時は、戦争
通信技術が発達してきた当時、味方同士での通信を敵国が傍受することなどが起こり、各国の軍が頭を悩ませていました。
そこで、暗号がよく使われるようになり、さまざまな場面で使われてきました。
有名なのはエニグマでしょうか。
整数の特殊な性質を使った暗号なども開発され、通信技術の発達と共に整数は日の目をみるようになってきました。
情報化社会を支える技術
今や、整数はこの情報化社会を支える技術として、なくてはならない存在です。
携帯をネットに繋げるときや、連絡するとき、重要な書類を送信するときなど、
個人のプライバシーを守るために、整数は使われています。
これらは、整数の性質を用いており、現在の技術を支えるものとして重要な役割を担っています。
このように整数というのは、現代においてさまざまな状況で使われています。
なにが将来重要な学問かなんて、わかりません。
むかしのひとからすると整数がこんな風に使われるなんて思ってなかったと思います。
今やっている勉強が、無駄だとしてもいつか大活躍するかも知れない。
今の勉強を無駄だと思わないほうが良いでしょうね。
まとめ
今回は、現代を支える学問
統計学と整数について紹介してきました。
これら2つはどちらも高1でならうものですが、使い方によってはこんなにも活躍します。
単純に教科書を読んで勉強するだけではなくて、
このように実際に使われている現場を知ることによって興味がより湧くと思います
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